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<饒波筑登之三はん>
各自物方難渋ニ而兄弟不和ニ相成候段
承候、さて兄弟者骨肉之至親ニ候得者、聊も
其情意不取失様可相交之處、其勘弁
無之、甚不宜仕形候、倩幼雅(稚)之時之情意をも
惟ミるへし、手を引たもとを取、遊ふに所を
同ふし、食せる時者膳を共にし、衣服者
互ニ着かいし「候間」、曽而疎隔之心なく、至而睦敷
相交候處、今更厚情忘却、殊ニ者難添
兄弟何そニ哉、軽キ財物之故を以不和ニ可相成哉、
愚成仕形笑止千万ニ候、殊更為父母者者
志願も第一子共睦敷有之、往々家門致
繁栄度与之事ニ而候処、右通兄弟不睦
候而ハ父母之憂不可過之積ニ而、孝道不相立候、
人として孝弟令忘却候而者、世上之批判
悪敷、一門中江も面目を失ひ、旁以不可然事
候条、屹与致改心、随分睦敷可有之候、